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秋色 1

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 ベランダの鉢植えの河津桜の葉が色づいてはらりほろりと落ち始めました。まだ緑の葉も多いのですが、その緑色もどことなく夏の日差しに映えてはつらつとしていた感じがなくなりました。落ちた葉っぱを何枚かスキャナに並べて本日この時の色を取り込んでみました。
 山の樹木も公園の植木も、河川敷の草たちも、それぞれに着実に冬の備えに入っているようであります。いつまでもキリギリス君のように歌い踊り、遊び惚けていてはいけませんね。


 一昨日、山の小屋の近所の大烏山の写真を載せるにあたって、確認のため手元の三省堂『コンサイス日本山名辞典』を開いて「おおがらすやま」の項を見たところ、こんなものを見つけてしまいました。
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 国土地理院の参照地形図、つまり大烏山は5万分の1地形図「御岳昇仙峡」という図幅に収録されているぞと標記されている組文字(ロゴのようなもの)がひっくりかえっています。私の持っている『コンサイス日本山名辞典〈修訂版〉』は1985年1月20日発行の第3刷で、初版発行は1978年7月15日、修訂版発行が1979年3月20日。初版発行当時はすでにコンピュータ植字が始まっていましたから、この辞典もたぶんそうした方法で組版されたものと推測されます。活字組版の時代ならひっくりかえるなんていうことは物理的によくあったことですが、コンピュータ組版だとするとこのようにひっくり返ってしまうはずはないので、いったいどうしてこうなったのか分かりません。写植版下を手貼りで修正したということも考えられますが、実際にそんな作業工程をとっていたのかどうか。そのうえ修訂版発行からおよそ6年後の第3刷まで訂正も何もされていないのをみると、発行元も気づいていなかったか、あるいはあえて修正しなかったかのどちらか。現在の版がどうなっているかは図書館かどこかで見てみないと分かりませんが、わたくしも今回あらためて調べてみようと思わなかったら、こんなの分からずじまいでしたから、たまたま見つけたというものの面白い発見でした。わたくし自身も同様の職業柄、穴があったら入って二度とおひさまなど拝みたくないと思った似たような失敗をいくつか持っていますから、これをもって本日のさらなる教訓といたします、はい。
by fuefukin | 2008-11-01 12:43

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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