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老いた手品師ピエロ

 春を告げる風は一番と呼ばれるが、木枯らしの場合は一号とされるのはなぜでしょうね。むかしの気象庁の誰かがそんなふうに決めたのでしょうか。先日の木枯らし一号はほんとうに冬を引き連れてきましたね。いっきに冷えてきて、色づかないままの葉っぱまで吹き飛ばしてしまいました。北の町は一挙に冬化粧です。
 以前ここにも紹介したように、秋の最後というか冬の初めというか、そんな微妙な季節に燃えるように色づくイチョウが好きです。昨日も、ラララン、ラララン、ラララ〜ンというリフレインをハミングしながら撮影していました。
 一斉に見事な黄色に染まるのを見ることはなかなかありませんが、一本一本それぞれに個性の色をレタッチして、あたかも手品を見せるように葉裏を返し、風に舞い、やがて黒々とした枝幹を冬の蒼穹に広げるのですね。
 しがしながら、やがて散るのが宿命と知りつつもあえて、さらに強い北風が吹こうが、さらに強い寒気が襲おうが、色づいた一葉にあたたかな春の訪れが来ることを、遅まきながら愚かにも願うばかりなのであります。
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by fuefukin | 2007-11-23 10:23

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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