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モンゴルそば

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 モンゴルからのお客さんの一人は先週帰りましたが、その関連で、今年モンゴルで栽培収穫された玄そばが手に入ったので、週末、山梨の山小屋のお隣さんで水車を持っている飯塚さんのお力を借りて、そばを打って食することができました。
 かつて社会主義時代のモンゴルで、わが国との政府レベルでのそば栽培が試みられたこともあったそうですが、そのときはうまく収穫できないまま事業は終わってしまったとのことであります。民主化なって十数年、今年は民間レベルでのそば栽培が二十何年かぶりにウランバートル北方の農場で行われ、日本に運ばれてきた玄そばの一部ががわたくしの手元にやってきたというわけであります。
 作付け面積はかなりの規模だったようでありますが、今年の天候不順はどうやら世界的であったようでありまして、もちろん栽培技術もあったでしょうが、かの地でも日照不足やらなにやらあって、思うような収穫はあげられなかったようであります。たしかに頂戴した玄そばはやや小粒で実の充実感もちょっと不足気味かなという感じでありましたが、いずれにせよモンゴルの大地で育ったそばであります、打って食べないわけにはいかないと、飯塚さんのご協力をあおいだ次第。信州川上村伝来のそば打ちを順を追ってちょっと紹介してみましょう。
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 まず唐箕(とうみ)にかけて、塵や殻を大雑把にふるい分けます。
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 水車の石臼で一度挽きます。
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 目の粗いふるいでさらに分けます。
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 上の粗い粉を石臼で手挽きして、さらに絹目のふるいで落としてモンゴルそば粉の誕生。あとは鉢でこね、のして、たたんで包丁で切る、おなじみのやりかたですね。
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 そして出来上がりました。
 まさに挽きたて、打ちたて、ゆでたての三拍子そろった、十割せいろそばであります。
 粉の状態のときにもちょっとなめて確かめたのですが、香りはさほど強くはないものの、しっかりとしたそばの味が生きています。汁をつけずに噛んでみると、ほどほどの噛み応えのあとにじわっと香りが口中にひろがり、そのあとに間髪入れずにそばの味がぐいっとやってきます。なかなかのものでありました。
 
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 まだ水車で一度挽きしただけの残りがあります。石臼手挽きの労力をいとわない方は、モンゴルそばを口にする資格がありますぞ。ご連絡をどうぞ。
by fuefukin | 2006-12-03 21:09 | 田舎暮らし

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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