バーチャル世界旅行
2006年 09月 06日
朝からの雨で、昨日までの残暑もどこかへ行ってしまったように涼しかったきょう、世の中は一人の男の赤ん坊誕生のニュースしきりで大騒ぎであります。法律まで改正しようとした昨年の大騒動もこれで沈静してしまうようであります。
さてそれはさておき、このところ時間があってパソコンに向かうとついつい GoogleEaeth に夢中になってしまい、あっという間に何時間もたってしまい困ったものであります。
それにしても、こんな机上旅行ができてしまうなんてついこの間まで思っても見なかったこと。GoogleMap でさえ驚きの体験であったのに、さらに機能は進化しそうで、いったいどこまで行くのか、見当もつきません。
まだ解像度の低いところが大部分で(なにしろ地球は広い)満足はできませんが、たいていの大きな都市はかなり縮尺を上げて見られます。到着する飛行場と町の中心部との位置関係がはっきり分かるので、紙の地図やガイドブックを片手に見比べて行くと、ほんとうにバーズアイビューで地面を移動して行くような感覚が味わえてしまうのであります。
きょうもきょうとて、今月末から訪れる予定のバルカン各地をモニタ上で探索。まずウィーン経由で最初に訪れるセルビアの首都ベオグラード。 ドナウ川に流入するサヴァ川との合流点に築かれた町であることがはっきりと分かりますね。ベオグラードからは南下して国境を越えてすぐ、ボスニア・ヘルツェゴビナのヴィシェグラードへ向かいます。ドリナ川に有名な橋がかかっているところです。この橋を舞台に、旧ユーゴ唯一のノーベル賞作家イヴォ・アンドリッチは『ドリナの橋』という傑作を残しました。残念ながらこのあたりは縮尺が上げられません。このへんでちょっとマス釣りをしようと目論んでいるので、川の様子を探ろうと思ったのですがこの解像度では無理であります。
首都サラエヴォは去年も訪れているのでほんとうに手に取るように! 分かります。ミリャツカ川が湾曲した東側の丘の上に立つ、宿泊することになっているホテルまで見えてしまいますね。真ん中に丸い屋根が見えるのが図書館で、ボスニア内戦のおりに爆撃されて貴重な古文書が焼失してしまいました。昨年も閉鎖されたままでありました。さらに以前は市庁舎でありました。第一次世界大戦の引き金となったサラエヴォ事件で、画像の一番左の橋のたもとで銃撃されたオーストリア-ハンガリー帝国皇太子夫妻が運び込まれた場所でもあります。
ちなみに最近就任したサッカー日本代表のオシム監督はここサラエヴォ生まれであります。 モスタル近郊のネレトヴァ川支流ブナ川のさらに支流、ブニツァ川で昨年マスを釣った場所の特定はほぼ推定できますが、このあたりも残念ながら縮尺が上げられません。
クロアチアに入ってアドリア海沿いに南下すると日本人にも人気の観光地、ドブロヴニクに到着です。世界遺産に指定されている旧市街の様子がじつによく分かります。中世から栄えた海洋城塞都市。宮崎アニメ『紅の豚』という作品はここをイメージして作られたそうです。 さらにアドリア沿岸を南下して、世界でいちばん新しい国、モンテネグロに入国すると、フィヨルドのような地形が続き、その複雑な海岸線のひとつの湾の奥にこぢんまりとリトル・ドブロヴニクといったような風情で、城壁に囲まれたコトルの旧市街が見えてきます。ここも世界遺産に指定されています。 しかしこうして旅のまねごとができてしまうと、実際に旅に出かけたときの純粋な感動や驚き、初めての土地に立ったときの新鮮な感覚が味わえないではないかという心配も出てきますね。でもそれはそれ、バーチャルはあくまでもバーチャルであります。このモニタ上には風もないし、音も匂いもありません。旅の情感はけして失われはしないとわたくしは確信しております。
でもなんだか、なにかひとつふたつ、失われているものがありはしないか、ちょっとした虞れもなくはないのであります。
さてそれはさておき、このところ時間があってパソコンに向かうとついつい GoogleEaeth に夢中になってしまい、あっという間に何時間もたってしまい困ったものであります。
それにしても、こんな机上旅行ができてしまうなんてついこの間まで思っても見なかったこと。GoogleMap でさえ驚きの体験であったのに、さらに機能は進化しそうで、いったいどこまで行くのか、見当もつきません。
まだ解像度の低いところが大部分で(なにしろ地球は広い)満足はできませんが、たいていの大きな都市はかなり縮尺を上げて見られます。到着する飛行場と町の中心部との位置関係がはっきり分かるので、紙の地図やガイドブックを片手に見比べて行くと、ほんとうにバーズアイビューで地面を移動して行くような感覚が味わえてしまうのであります。
きょうもきょうとて、今月末から訪れる予定のバルカン各地をモニタ上で探索。まずウィーン経由で最初に訪れるセルビアの首都ベオグラード。
首都サラエヴォは去年も訪れているのでほんとうに手に取るように! 分かります。ミリャツカ川が湾曲した東側の丘の上に立つ、宿泊することになっているホテルまで見えてしまいますね。真ん中に丸い屋根が見えるのが図書館で、ボスニア内戦のおりに爆撃されて貴重な古文書が焼失してしまいました。昨年も閉鎖されたままでありました。さらに以前は市庁舎でありました。第一次世界大戦の引き金となったサラエヴォ事件で、画像の一番左の橋のたもとで銃撃されたオーストリア-ハンガリー帝国皇太子夫妻が運び込まれた場所でもあります。
ちなみに最近就任したサッカー日本代表のオシム監督はここサラエヴォ生まれであります。
クロアチアに入ってアドリア海沿いに南下すると日本人にも人気の観光地、ドブロヴニクに到着です。世界遺産に指定されている旧市街の様子がじつによく分かります。中世から栄えた海洋城塞都市。宮崎アニメ『紅の豚』という作品はここをイメージして作られたそうです。
でもなんだか、なにかひとつふたつ、失われているものがありはしないか、ちょっとした虞れもなくはないのであります。
by fuefukin
| 2006-09-06 21:25