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キエフの大門

 長い長い、いつまでたっても地上に出ないんじゃないかと疑うくらい長いキエフの地下鉄の上りエスカレーターを降りて、階段をちょっと駆け上がって氷点下の外に出ると、あっけないくらいに、目の前にキエフの大門があった。
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 ムソルグスキーのピアノ組曲「展覧会の絵」は、友人の建築家・画家ハルトマンの絵に触発されて作曲されたものだが、ラヴェルの絢爛華麗というしかないオーケストレーションによって管弦楽用に編曲されたもののほうが有名かもしれない。わたくしは高校生だったはるかむかし、いわゆるブラスバンドというものに所属しておりましたので、ラヴェルのオーケストラ用の編曲をさらにブラスバンド用にアレンジしたものも、もちろんオーケストラによる演奏も数えきれないほど聴いております。
 ムソルグスキー自身がハルトマンの遺作展の会場をゆったりと歩き回ります。五拍子と六拍子が交互になる「プロムナード」は実に印象的ではありませんか。この「プロムナード」を各所にはさんでハルトマンの絵の印象が曲で描かれます。「古城」「チュイルリーの庭」「卵の殻をつけたひなどりの踊り」「リモージュの市場」「バーバ・ヤーガの小屋」みんないいですね。
 そして最後を飾る曲が「キエフの大門」であります。
 実に堂々として見事な終曲であります。
 カリヨン(鐘)の天上からの響きも交えて、大円団を迎えるのであります。


 
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 さて、この絵は亡くなった團伊玖磨さんとNHK取材班が掘り起こしたハルトマンの絵「キエフの大門」であります。キエフの入り口に立てる凱旋門の公募に応募した作品とも、かつてあった大門の復元図とも言われているそうであります。
 わたくしは氷点下の曇天のなか、実際に復元されている「キエフの大門」の回りをひとまわりしてまいりました。
by fuefukin | 2006-01-18 23:41 | ウクライナへの旅

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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