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ウラベニホテイシメジの姿炒め

 さる週末に奥多摩の森で採取してきたキノコたち、ごみ汚れの処理に結構手間取り、食べるものは食べ、冷凍保存するものは水煮にするなど、ようやく片が付き、残るはウラベニホテイシメジのみ。このキノコについてはすでにここに一度書いておきましたが、クサウラベニタケと誤食して中毒にあったなどのニュースが、わずか数件、死亡者がないにもかかわらずテレビなどでずいぶん大きく取り上げられていて、どこやら旋毛曲がりのわたくしとしては妙な違和感を覚えざるをえないのでありますね。
 クサウラベニタケの報道を例にとれば、いったいに死亡例もある毒キノコだから手を出すな、食うな、専門家に鑑定を頼め、といった論調で、いつどこで誰がどんなふうに死亡したという報道には不可欠の検証がちっともされないで、専門家といわれる人やネット情報、図鑑などの孫引き、ひ孫引き、注意せよの一点張りでありますね。紅葉が見頃です、マツタケが盛りです、といった時事ニュースとなんら変わりない、というより時事ニュースそのもの、他局が取り上げるからまあ流しておけといった安易さが垣間見えるのであります。それが社会に過大に蓄積され、とにかく野生のキノコは危ないという一般の過剰な認識につながっていく。
 死亡者数だけみれば、減少傾向であるにしても、交通事故死亡者はまだ毎年5000人を下回ることはない。事故由来の1年以内死亡者数は1万人を超えるのではないか。癌による死亡者はどうか。安易に数だけで比較することはできないが、不安をあおり立てるだけのような報道はいかがなものかと思うわけなのであります。
 いつでも旋毛が曲がっていて、常々こんなことを考えているわけではないが、たまたま COP10 会議で来日していた俳優ハリソン・フォードさんが昨晩名古屋で、「自然は人を必要としないが、人は自然を必要とするのだから、わたしたちは貴重な自然を守るために今こそ行動を起こすべきだ」(NHKニュースから)と語ったということを聞いて、まあこんなことをわたくしもちらりと考えたというわけ。人と自然の間に高い垣根を立てて交流を遮断し、屈服させてきた近年の流れは変えなければなりません。そのためには自然を知ることがまず第一であります。縄文の時代から当たり前のことだったはずなんだけどねえ。わたくしの場合は COP10 などとは無縁のハンド・トゥー・マウス、その日暮らしだけの理由からなのでありますが。
 というわけで注意深くすることは当然の前提として、しっかり見ることを知れば野生キノコはちっとも恐くない。
 ウラベニホテイシメジは湯がいたあと、強火でごま油で炒めて醤油をちょいと垂らしていただきます。バターで塩こしょうもいい。ほんとはカットしないで丸のまま炒めてガブリとやればいいのだけど、ちょっと大きすぎたので半分に割って。わたくしは勝手に「ウラベニホテイシメジの姿炒め」と名付けています。苦みがたまりません。
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by fuefukin | 2010-10-27 09:55 | 酒のつまみ

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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