見張りおかめ
2010年 03月 31日
まあ言ってみれば案山子のようなものですね。
カラスやほかの野鳥が伸び盛りの、のらぼうを狙うのが我慢ならないという畑の主の執念というか対決心が見え隠れする構造物であります。抑止力があるのかどうかはカラスに聞いてみないとわかりませんが、多少は効き目があるのか、おかげで目の前ののらぼうはしっかり育っているようですね。
のらぼうは漢字で書くと野良坊でしょうか。菜の花などと同じアブラナ科の野菜です。西多摩周辺では古くから栽培されてきたものの、葉がしおれやすく長距離輸送や大量出荷には向かない、自家採種(種を買わなくていい)で細々と栽培が継続されてきたことなどで、いまやこうした弱点が近代的な流通の外で地域の特産品として春の一時期の食卓を飾るのですね。茎はほの甘く全体にくせもなく、たいへんおいしい菜っ葉であります。
すでに出盛りもそろそろ終わりますが、わたくしは農協の直売所や無人販売所で1把100〜130円ほどで買い求め、うどんやそばとともに毎日のようにいただいております。西多摩にお出でのおりはぜひお求めあれ。