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今日は何の日?

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 きょうは何の日かというと、そうですね、こんな日でした。パソコン上に残っている画像から引っ張り出してみました。歌を聴いてみたいという方は、ここここここにも、こんなところでも聴くことができますね。曲のタイトルは「うれしいひなまつり」で、ただのひなまつりではなくてうれしく楽しく晴れやかであるはずなのに、メロディーは短調でどこやら哀愁を帯びてもいますね。それが「お嫁にいらした姉様に〜」というあたりの歌詞と微妙にシンクロしているあたり、長く歌い継がれている歌の由縁でしょうね。歌に年齢は関係ありませんから、一緒に歌ってもいいですよ。でも誰もいないことを確認してからにしたほうがいいかなあ、パソコンの前では。今日は何の日?_d0054076_10175190.jpg
 さて、すぐ上の写真は先日訪ねた茨城県古河市にある鷹見泉石記念館に飾られてあった雛壇であります。鷹見泉石は古河に生まれ下総古河藩江戸家老の要職にまで登りつめた人物でありまして、譜代大名として幕府の中枢にあった藩主土井利厚・利位の二代を補佐して藩政のみならず、幕末期の江戸にあって西洋事情を収集、調査、研究にあたった蘭学者としての顔も持っていたのでありました。右が渡辺華山描くところの鷹見泉石その人で、わが国近代肖像画の傑作のひとつとして国宝に指定され、国立博物館に所蔵されています(画像は古河歴史博物館のホームページから拝借)。
 還暦を過ぎて古河に隠居し、明治を迎えるまで残り10年という時代に亡くなるまで、12歳の頃から公務にあった勤励の日々を含む60年に及ぶ日記全8巻が刊行されていて、大槻玄沢や谷文晁、肖像を描いた渡辺崋山といった著名な文人をはじめ幕臣、他藩の藩士、町人、オランダの商館長と幅広い階層の人々との交流がうかがわれ、ある年の2カ月半にはじつに260 余人の名前が記載されているなど、ひもといてみれば興味深い記述も見られるはずです。機会があれば全部読んでみたいところであります。
 ひな飾りがされていたのはこの鷹見泉石が隠居したのち亡くなった屋敷で、現在は前述のとおり記念館として公開されています。泉石関係の資料や「雪の殿さま」として有名な土井利位(どいとしつら)の事績を展示する古河歴史博物館も訪ねましたが、そもそもなぜ古河を訪ねるに至ったかは、次回から紹介することにいたしましょう。
by fuefukin | 2010-03-03 10:52

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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