ブナの森とイワナ

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 あいにくの雨にたたられた会津駒ヶ岳登山でありましたが、雨に洗われた森を歩くのも、会津の最奥檜枝岐の村中を散歩するのも、また別な愉しみとして、山頂を踏めなかった多少の口惜しさをも充分に補ってくれるものでありました。
 この周辺は毎秋キノコ採集に訪れているものの、この主目的のために、ずいぶん前から懸案だった山間各地に残る農民芸能のひとつである檜枝岐歌舞伎の舞台を訪れることがかなわなかったのでありますが、ようやく今回、立ち寄ることができました。檜枝岐歌舞伎は江戸時代からつづく民間芸能で、役者から裏方まですべて村民の手になり、父から子へ、子から孫へと、連綿と受け継がれてきたもので、春と夏、年に2回の地神への奉納劇という形式をとっているようであります。
 舞台は鎮守神の境内に建てられてあり、神社への石段がそのまま観客席となるようにしつらえてあります。まるでローマ遺跡のコロッセウムのようでもありますね。杉木立のなかの観客席は1200人ほども収容能力があるらしく、都会の下手なホールより雰囲気があります。わたくしは夜更けて、ビールの酔いにまかせて暗闇の舞台の前でオカリナと笛を吹き、勝手に18日に行われる鎮守神祭礼奉納歌舞伎の前夜祭といたしました。
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 雨にぬれたトチの幼木。きれいな葉ですね。まわりにはカエデやミズナラの幼木もあって、さてどれが大木となって残るか、これからの生存競争はじつに過激なものと予想されます。
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 ブナの森がはぐくむ渓流の王イワナ。
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 秋に収穫のソバはまだ芽生えて10日か2週間かというところでしょうか。
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Commented by 変な前夜祭 at 2009-08-11 12:33 x
鎮守の森の氏神様も、今年は例大祭の前夜に知らない音色を聞かされてさぞ迷っていることでしょう。
長雨、冷夏、変な笛の音、今年は妙な年になってしまいました。
Commented by ごまねこ at 2009-08-12 08:54 x
へんてこ(?)でも一度フエ様のフエ音を聞いてみたいです。
Commented by 横浜 森 at 2009-08-12 11:55 x
最近 とみに感じることがあります。
日本中 何処に行っても 祭る装置と云うか、場所と云うかが有ると云うことです。
「よりしろ」 とi言われていますが、 
そこに たたずむと 何か手を合わせたくなるし、心も落ち着いてきます。、
Commented by fuefukin at 2009-08-13 00:12
長雨、冷夏、今年は妙な年、というのはまあ当たりですが、変な笛の音というのは不正解! ハモニカの音よりいいと思いますぅ。

へんてこではない笛の音をぜひ聴いてくださいな。いつでもいいよ〜。

なにしろ八百万の神の国ですから、よりしろはどこにでもあります。いつも電波が飛んできますです。
Commented by ごまねこ at 2009-08-13 09:56 x
フエさんの場合は酒があって興にのればそこが演奏会場なのでしょう、ね。神楽でもあまりに由緒正しすぎると、庶民の出番がないんですよね。都内とかで演奏予定(!)ありますか
Commented by fuefukin at 2009-08-14 23:43
酒なんか呑まなくたってやりますよ。
by fuefukin | 2009-08-11 10:35 | 山旅 | Comments(6)

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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