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街角のチェ 4

「大統領および副大統領の任期は、……任期が終了する年の1月20日の正午に終了し、……後任者の任期はその時に開始する。」
 これはアメリカ合衆国憲法修正第20条第1節からの抜粋であります。というわけで20日正午(日本時間では21日午前2時)、アメリカは新大統領のもとで改革のスタートを切ることになります。新政権は早々にイラクからの撤兵を決定していますが、前というか現大統領のテロとの戦いを自讃する退任記者会見は皮肉にもハドソン川の奇跡を演じたパイロットへの賞賛の声にかき消されてしまいましたね。

 さて長々とチェ・ゲバラのことを述べてきたのは、一番最初に横田基地向かいの16号沿い商店街で見かけたのはこんな景色で、ロバート・レッドフォードが製作指揮を執った映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」が瞬時に思い浮かび、わたくしのキューバへの旅が思い起こされ、さらに今年がキューバ革命50年という記念の節目に当たることに思いが及んだからであります。
街角のチェ 4_d0054076_129720.jpg
 故意か偶然か、ゲバラの肖像の下にバイクを止めて置くという、この雑貨屋の思惑にしてやられたという感じもなくはないのですが、わたくしの頭の中には、ポデローサ号と名付けた故障続きのオンボロ中古バイク、英国製1939年型のノートン500に年長の友人アルベルトとタンデムでまたがり、南米の砂利道をほこりを巻き上げながら疾走する23歳の喘息持ちの医学生ゲバラの姿が思い描かれたのでありましたね。
 このところずっとバイクとは離れていますが、自動二輪免許の取得が可能になる16という年齢に達すると同時に試験場へ出かけて免許を受け、テントとシュラフを荷台に載せてあちこち気の向くまま走り回った経験がわたくしにもありましたから、ずいぶんのちのことになるものの、ゲバラの南米バイク旅行のことを知るに至って、風を切って鉄の馬を操ることの自由と開放感、高揚感をかなりの共感を持って思い起こすことが出来るのですね。
 みなさん映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」はご覧になりましたか。いまはDVDも借りられますからまだの方はぜびどうぞ。
by fuefukin | 2009-01-19 23:00

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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