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夏の点景 12

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 アイルランドの田舎のウイスキー蒸留所の傍の川で回っていた水車は重連だった。4つの水車がひとつの軸を回していたような記憶があるのだが。
 ネパールの山の村では歯車なしの直結式だったな。溪の流れに垂直に差し込まれて回る水車が、上の石臼をそのまま回す1対1方式。
 聖書にも出てくるシリアの街ハマの水車は巨大だった。直径は4メートルほどもあろうか、2000年以上も続く見事な灌漑設備だ。
 ボスニアではネレトヴァ川支流に架けられた朽ちかけた水車を見た。砲弾が飛び交う戦場で打ち捨てられたものだろう。
 あちこちでいろんな水車を見てきたが、日本の水車が最高だな。コンパクトで効率的でありながら美がある。
 しかし、こんなエコの極致のような技術も、もはや衰退寸前なのがくやしい。
 写真は甲州市塩山藤木の部落の共同水車。


 それにしても3年前のきょうは日曜日、暑い日だった。
 出先から帰る車の中で、ラジオから流れてくる歴史的な政権交代がなりつつあるニュースに昂奮した記憶が確かにある。それからの日々はご存知のとおり、果たして政権って変わったのというくらい変わらない政治、行政。わたくしたちが望んだ政権交代ってこんなもの? 3年も経たないうちに政権は崩落寸前だ。大震災、原発災害という予期しないアクシデントはあったものの、国民の側に立った政策はことごとく潰えてしまったこの期間を、どう評価していいかわからないのだよ。困った困った!



  
by fuefukin | 2012-08-30 10:17

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


by fuefukin
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