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タイザンボク(泰山木、大盞木)

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 昨日、カラタネオガタマというモクレン科の木の花を紹介したので、ついでに本日は同じ仲間のタイザンボクの花を。というのはもうひとつ訳があって、ある本によれば本日の誕生花にタイザンボクがあげられているからだ。花言葉も紹介すれば、「前途洋々」。この木の花の大きさから表現されたものだろうか。カラタネオガタマと同様、明治の初めにこちらは北米経由で移入されたらしい。一説によれば、南北戦争で勇名を馳せたグラント将軍夫妻が明治12年に来日の際、明治天皇とともに上野公園で植樹したらしく、いまでもこの木は健在とあるが、わたくしは未見である。グラント将軍は芝増上寺でも植樹しており、山門を入った右手にグラント松として大きく育っている。撮影してパソコンのどこかにあるはずだが、いやはや見つからないのはいつものことだ。
 植松寿樹は明治23年生まれの窪田空穂門下の歌人。第一歌集「庭燎」がたかく評価され、戦後「沃野」を創刊、主宰した。昭和39年に没しているが、この人の歌にこういうのがある。

 すがすがし泰山木の花びらよ盃として酒のむべかり

 手放しで讃えるほどの歌でもないと思うが、花びらを杯に酒をのもうというところに、どうもわたくしは惹かれてしまうのでありますね。はははっ。写真はいくぶん古ぼけたもので、開いたばかりの初々しい姿を撮影したいのだが、なかなかタイミングが合わない。
 ちなみにタイザンボクの国産マグノリアというべきホウノキ(朴の木)の花もたしかに撮影してしまってあるはずだが、どこにしまったのかを忘れてしまっては探しようがない。花びらを杯にもちっと呑めば思い出すか、あるいは撮影したことも忘れてしまうか、さてどっちだ。

 追記
 国産マグノリアにはもうひとつオオヤマレンゲ(大山蓮花)もあった。
 こちらも未見である。
 どこかの登山道でお目にかかりたいと思っている。
by fuefukin | 2011-06-08 10:38 | 花の写真

日常の延長に旅があるなら、旅の延長は日常にある。ゆえに今日という日は常に旅の第一歩である。書籍編集者@福生が贈る国内外の旅と日常、世界の音楽と楽器のあれやこれや。


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